身体が硬くなったのは年齢のせい?柔軟性と筋膜の関係

「昔はもっと身体が柔らかかったのに…」

「床に落ちたものを拾うとき、身体が曲がりにくくなった」

「久しぶりにストレッチをしたら、こんなに硬かったっけ?とびっくりした」

そんなふうに感じることはありませんか?

年齢を重ねるにつれて身体の硬さを感じると、

「歳だから仕方ないのかな」

と思ってしまう方も多いかもしれません。

確かに、年齢とともに身体にはさまざまな変化が起こります。

でも、身体の柔軟性は年齢だけで決まるものではありません。

日頃どのくらい身体を動かしているか、同じ姿勢で過ごす時間、筋肉や関節の状態など、さまざまなことが関係しています。

そして筋膜も、身体の「動きやすさ」を考えるときに目を向けたい組織の一つです。

🌿そもそも「身体が柔らかい」って?

「身体が柔らかい」と聞くと、

前屈して床に手がつく。
開脚が大きくできる。

そんな姿を思い浮かべるかもしれません。

でも、日常生活で大切なのは、誰かと比べてどれだけ身体が曲がるかということだけではありません。

腕を上げる。
振り返る。
しゃがむ。
歩く。
階段を上る。

こうした普段の動作を、無理なく行えることも大切です。

つまり、「柔らかければ柔らかいほどいい」ということではなく、自分の生活に必要な範囲で、身体を動かしやすい状態であることが大切なのです。

🌿身体は使わない動きを少しずつ忘れていく

私たちの生活は、意外と同じ動作の繰り返しです。

仕事では長時間パソコンの前。
移動は車や電車。
家ではスマートフォンを見る。
疲れているから休日はゆっくり過ごす。

すると、腕を大きく上げたり、身体をひねったり、しゃがんだりする機会が少なくなることがあります。

身体を動かす範囲が小さくなれば、以前は何気なくしていた動きが、

「なんだか突っ張る」
「動かしにくい」
「こんなに硬かったかな?」

と感じることもあります。

年齢だけではなく、毎日の身体の使い方も、今の動きやすさに関係しているということです。

🌿では、筋膜はどう関係するのでしょう?

筋膜は、筋肉だけを包む膜ではありません。

筋肉や骨、血管、神経、内臓など、身体のさまざまな組織の周囲に存在し、それらを支えたり、組織同士が動く環境にも関わっています。

そして大切なのは、身体は一つひとつのパーツが独立して動いているわけではない、ということです。

腕を上げるときも、腕だけが動いているわけではありません。

肩、肩甲骨、背中、胸まわりなど、さまざまな部分が協調して動いています。

どこか一か所に動きにくさがあれば、別の場所がそれを補いながら動くこともあります。

だから筋膜リリースでも、

「硬く感じるところだけをほぐせばいい」

とは考えません。

身体全体の動きを見ながら、どこに緊張や動きにくさがあるのかを確認していきます。

🌿「前屈できない=太ももの裏が硬い」とは限りません

たとえば、

「前屈すると太ももの裏が突っ張る」

と感じたとします。

すると、

「太ももの裏が硬いから、そこを一生懸命伸ばそう」

と思いますよね。

もちろん、その部分が関係していることもあります。

でも前屈という動きには、股関節や骨盤、背中など、いくつもの部分が関わっています。

一番「突っ張る」と感じる場所だけを見ていても、身体全体の動きが分からないことがあります。

これは第9回でもお伝えした、

「つらい場所=原因の場所とは限らない」

という考え方と同じです。

身体の硬さについても、一部分ではなく全体を見ることが大切です。

🌸女性はライフステージによって生活も身体も変わります

助産師として長く女性と関わっていると、女性の身体は人生を通して同じではないことを実感します。

妊娠や出産では、身体のバランスや生活そのものが大きく変わります。

産後は赤ちゃんを抱っこしたり、授乳をしたり、床でお世話をしたり。

そして40代、50代になると、更年期を迎える方も増えてきます。

さらに仕事、家事、育児、介護などで、自分の身体を動かしたりケアしたりする時間が少なくなることもあります。

だから、

「昔より身体が硬くなった=年齢だから仕方ない」

と決めつけるのではなく、

「最近、どんな身体の使い方をしているかな?」

と、ご自身の生活を振り返ってみることも大切だと思います。

🌿無理に伸ばせばいいわけではありません

身体が硬いと感じると、

「もっとストレッチしなきゃ!」

と思うかもしれません。

でも、痛みを我慢して無理に伸ばす必要はありません。

身体の状態は一人ひとり違います。

昨日までほとんど運動していなかった人が、急に強いストレッチを始めるよりも、まずは日常生活の中で少し身体を動かすことから始めてもいいのです。

たとえば、

朝、ゆっくり伸びをする。
同じ姿勢が続いたら、一度立ち上がる。
肩を無理のない範囲で動かす。
少し歩く。

「身体を柔らかくしなければ」と頑張るより、自分の身体が気持ちよく動ける範囲を少しずつ広げていく。

そんな付き合い方でもいいと思います。

🌿Amani Nestの筋膜リリース

Amani Nestでは、

「身体が硬いですね」

だけで終わらせるのではなく、お身体のお悩みや普段の生活についてもお話を伺います。

どんな姿勢で過ごす時間が長いのか。
仕事ではどんな動作が多いのか。
いつ頃から動きにくさを感じているのか。

そして、気になる場所だけではなく、身体全体の状態を確認します。

施術はオールハンドで、強い力で無理に身体を伸ばすのではなく、状態を確認しながら筋膜にゆっくりとアプローチしていきます。

施術を通して、

「ここがこんなに動きにくかったんだ」

「いつも同じところに力を入れていたんだ」

など、今まで気づかなかったご自身の身体を知るきっかけにもなればと思っています。

🌿こんな方におすすめです

・以前より身体が硬くなったと感じる
・朝起きたときに身体がこわばる感じがする
・腕が上げにくい、振り返りにくいなどの変化を感じる
・長時間同じ姿勢で過ごすことが多い
・運動する機会が以前より減った
・ストレッチをしても同じところばかり突っ張る
・40代、50代になって身体の変化を感じている
・自分の身体全体の状態を一度見てみたい

🌿まとめ

「昔より身体が硬くなった」

そう感じても、すべてを年齢だけのせいにする必要はありません。

身体の動きやすさには、筋肉や関節、筋膜を含むさまざまな組織だけでなく、日頃の姿勢や活動量、身体の使い方なども関係しています。

そして、

硬く感じる場所=そこだけに理由がある

とも限りません。

身体は全身がつながり、さまざまな部分が協力しながら動いています。

だからこそ、

「私は硬いから」と決めつけるのではなく、「今の私の身体は、どんなふうに動いているんだろう?」

と、一度ご自身の身体に目を向けてみてください。

年齢とともに変わっていく身体を否定するのではなく、今の身体を知り、その身体とこれからも心地よく付き合っていく。

Amani Nestは、そんな時間のお手伝いができればと思っています🌿

※急に身体が動かしにくくなった、強い痛みやしびれがある、関節の腫れや熱感があるなどの場合は、無理にストレッチや施術を行わず、医療機関へご相談ください。

🌿次回予告

次回の「身体のサイン」シリーズでは、

「姿勢を良くしようと頑張るほど疲れる?“良い姿勢”と筋膜の関係」

についてお話しします。

「猫背にならないように胸を張っている」
「姿勢を良くしようとすると、かえって疲れる」

そんな経験はありませんか?

次回は、**“良い姿勢=ずっと同じ姿勢でいること?”**というところから、身体の使い方と筋膜について考えてみます🌿

なんとなく身体がだるい…その不調、姿勢と身体の使い方が関係しているかもしれません

「特に何かしたわけではないのに、身体がだるい」

「夕方になると、どっと疲れる」

「肩や腰だけではなく、なんとなく全身が重い」

そんなふうに感じることはありませんか?

しっかり休んだはずなのに疲れが抜けなかったり、以前より身体が重く感じたり。

はっきりとした痛みではないからこそ、「年齢のせいかな」「疲れているだけかな」と、そのままにしてしまう方も多いかもしれません。

でも、その“なんとなくの不調”には、普段の姿勢や身体の使い方が関係していることがあります。

■ 身体は毎日の「小さなクセ」の積み重ね

私たちは日常生活の中で、無意識に同じ姿勢や動きを繰り返しています。

スマートフォンを見るときに首が前に出る。

パソコン作業で長時間座り続ける。

いつも同じ側の肩にバッグをかける。

立っているとき、片方の足に体重をかける。

家事や育児で、前かがみの姿勢が続く。

一つひとつは小さなことでも、毎日繰り返されることで、身体の一部に負担が集中することがあります。

すると、使いすぎている筋肉がある一方で、あまり使えていない筋肉も出てきます。

そのアンバランスが続くことで、肩こりや腰痛だけでなく、「なんとなく身体が重い」「疲れやすい」といった感覚につながることもあります。

■ 「痛いところ」だけが原因とは限りません

身体は、頭から足先までつながっています。

例えば、足元のバランスが崩れると、その影響を補うために腰や背中、肩など別の場所に負担がかかることがあります。

反対に、長時間のデスクワークなどで上半身が前に丸まった状態が続けば、呼吸が浅くなったり、首や肩まわりに負担がかかったりすることもあります。

つまり、

「肩がつらいから肩だけ」

「腰がつらいから腰だけ」

を見るのではなく、身体全体のバランスを見ていくことも大切です。

■ 女性の身体は変化する時期がたくさんあります

助産師として多くの女性と関わってきて感じるのは、女性の身体は一生の中で何度も大きく変化するということです。

妊娠・出産はもちろん、仕事や子育てによる生活の変化、そして更年期など、身体の状態はずっと同じではありません。

若い頃には気にならなかった疲れが残るようになったり、今まで平気だった姿勢がつらくなったりすることもあります。

だからこそ、「昔は大丈夫だったから」と無理を続けるのではなく、今の自分の身体がどんな状態なのかに目を向けてあげることが大切だと思っています。

■ こんな方は、一度身体全体を見直してみませんか?

・寝ても疲れが抜けにくい
・夕方になると身体が重くなる
・肩こりや腰痛を繰り返している
・長時間のデスクワークやスマホ時間が多い
・立ち仕事が多い
・家事や育児で前かがみになることが多い
・以前より疲れやすくなったと感じる
・特定の場所だけではなく、全身がなんとなくつらい

思い当たることがあれば、身体からの「少し休んで、今の状態を見て」というサインかもしれません。

■ 自分では気づきにくい「身体のクセ」

施術の中で身体に触れていると、ご本人が気にしていた場所とは違うところに緊張が見られることもあります。

普段何気なくしている姿勢や身体の使い方は、自分ではなかなか気づきにくいものです。

「いつも右側に体重をかけているかも」

「そういえば、バッグはいつも同じ肩にかけている」

そんな小さな気づきが、自分の身体を見直すきっかけになることもあります。

Amani Nestでは、そんな身体の小さなサインにも目を向けながら、その方に合わせて身体全体を見ていくことを大切にしています。

■ まとめ

「なんとなくだるい」

「最近、疲れやすくなった」

そんな感覚は、つい後回しにしてしまいがちです。

もちろん、強いだるさが続く場合や、急に体調が変化した場合などは、医療機関への相談が必要なこともあります。

一方で、毎日の姿勢や身体の使い方を振り返ることで、自分では気づかなかった身体のクセが見えてくることもあります。

不調が強くなるまで我慢するのではなく、ときどき自分の身体に目を向けてあげてくださいね。

身体は毎日、いろいろな形でサインを送ってくれています。

その小さなサインに気づくことも、自分の身体を大切にする第一歩です。

🌿助産師が伝える身体のサインシリーズ🌿

✔ 第7回(今回)
なんとなく身体がだるい…その不調、姿勢と身体の使い方が関係しているかもしれません

▶ 次回予告

冷えやむくみが気になる…身体の巡りと筋膜の関係

「足が冷える」「夕方になると靴がきつい」「身体が重く感じる」など、女性からよく聞くお悩みを取り上げながら、身体の巡りについて考えてみたいと思います。